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2003年12月12日 大都市の地下水環境―地下水位上昇の液状化等への影響― 中川 康一 氏

>2003年12月12日(金)、大阪市立大学理学部教授の中川康一先生による講演「大都市の地下水環境―地下水位上昇の液状化等への影響―」がノルドスペース セミナールームで行われました。

▼報告
地下水位を下げるために、揚げた地下水をどのように有効利用するかと言うことも重要な問題だと思います。一つの答 えとして、ヒートアイランド現象の緩和策として使う途があるのではと、実際に野外で実験を試みました。大阪は無風で大変な蒸し暑さを実感いたしますが、衛 星写真で温度分布を解析してみましても、かなり暑い地域であることが確認されております。大阪のりんくうタウンの駐車場の一角をお借りして、スプリンク ラーの散水によって、実際に気温を下げる実験を計画しました。100個くらいのサーミスタと呼ばれる温度計をいろんな高さに設置しました。昨年の8月の終 わり頃、ちょうど、東京では、「大江戸水打ち大作戦」が行われた頃です。実験の結果、1.7mの地点で3~5℃の気温低下が見られました。この実験は水道 水を供しましたが、水温の低い地下水を散水すれば、もっと効果が現れたかも知れません。

私は都市の地下水を考えるために「地下水環境研究会」を起ち上げて、いろんな専門家の方に参加して頂くことにしております。地球科学・化学・生物学、そし て都市環境学や経済・法学の専門家の方々を呼んだりしています。ここでの課題の一つは「地下水コントロールセンター」という新しい環境対策システムについ ても検討しております。これは地下水の汚染浄化、水位の監視と水位のコントロール、そして地下水の有効利用などを考えるためのシステムであり、現在分科会 を設けながら、都市の地下水環境について、その指針の策定に向けた検討をしております。

(*)循環研通信第8号より一部抜粋→全文はこちら

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